英検準1級について調べていると、
「割に合わない試験では?」
と感じてしまう人がいても、不思議ではありません。
正直なところ、私自身は英検準1級合格を目指していた当時、
そこまで強く「割に合わない」と感じていたわけではありません。
しかしながら、社会人・独学という立場で準1級に取り組み、
さらに周囲の声や他の試験との比較を冷静に見てみると、
そう感じてしまう構造は確かにあると今は思います。
この記事では、決して英検準1級を否定するためではなく、
なぜ「割に合わない」と感じることがあるのかを整理していきます。
学習負荷のわりに、成果が数字で見えにくい
英検準1級は、いわゆる「総合力試験」です。
- 語彙レベルは一気に跳ね上がる
- 長文読解はある程度の背景知識も必要で、内容も社会性が高くなる
- 英作文・要約では論理力が問われる
- 二次試験では即興で意見を述べる力が必要になってくる
対策は一部だけを集中的にやれば良い、というものではなく、どうしても時間がかかる試験です。
一方で、その努力がTOEICのように「〇点取れた」と数字で示しにくい。
- 何点上がったか分かりにくい
- 外から見て成長が伝わりにくい
- 努力量と成果が結びつきにくい
この「見えにくさ」が、
「コスパとか悪いのでは?」
という感覚につながりやすくなります。
TOEICと比べると、社会人にとって使い道が分かりにくい
社会人にとって、英語資格の代表格はやはりTOEICかもしれません。
- 点数で評価される
- 昇進・昇給要件に使われる企業が多い
- 社内で説明しやすい
一方、英検準1級はどうかというと、
- 「すごいのは分かるけど、どれくらい?」と言われやすい
- 企業内での評価基準がはっきりしない
- 直接的なリターンが見えにくい
その結果、
だったらTOEICを受けた方が良いのでは?
という疑問が自然に浮かびます。
これは、英検準1級が劣っている、とかでは決してなく
役割が違う試験同士を同じ物差しで見てしまうことから生まれる違和感です。
2級と1級に挟まれて、立ち位置が分かりにくいかも
英検は段階制の試験ですが、
準1級はその中でも立ち位置が少し分かりにくい級かもしれません。
- 英検2級:基礎力の証明として分かりやすい
- 英検1級:英語強者という印象
その間にある英検準1級は、
- 難易度はかなり高い
- でも一言で説明しにくい
- 努力量が想像されにくい
結果として、
あれだけ頑張ったのに、
「思ったほど評価されない気がする」
という感覚につながることがあります。
これも、「割に合わない」と感じられやすい理由の一つです。
忙しい社会人ほど「回り道」に感じやすい
英検準1級に挑戦したいと考える人は、学生ではなく社会人の場合も当然あります。
- 仕事
- 家庭
- 年齢的な制約
こうした中で学習時間を確保し、しかも結果が出るまでに時間がかかるかもしれません。
すると、どうしても頭に浮かぶのが、
「この時間、他に使った方が良いのでは?」
という考えです。
短期的な成果を求める状況では、英検準1級はどうしても回り道に見えやすい。
これも、英検準1級が「割に合わない」と感じられる背景にあります。
学生にとっては「回り道」には感じづらいかも
一方で、近年では英検準1級が大学入試などで高く評価されるケースも増えています。
出願資格や加点、英語試験の免除など、
短期的・制度的なメリットがはっきりしている場面もあります。
たしかに、高校生にとっても英検準1級が難関なのは変わりないのですが、
この「入試での活用」という側面だけを見ると、
英検準1級は「割に合わない試験」どころか、
目的によっては非常に大きなリターンを持つ試験だと言えるでしょう。
「割に合わない」と一概には言えない理由
ここまで見てきたように、
英検準1級が「割に合わない」と感じられやすい理由は、確かに存在します。
- 時間がかかる
- 数字で評価されにくい
- 社会人にとっては即効性が低い
ただし、それは短期的・分かりやすな評価軸で見た場合の話です。
特に学生の場合、「割に合うかどうか」の判断軸そのものが異なることもあります。
英検準1級に取り組むことで得られるものは、
- 英語を部分的ではなく、まとまりとして理解する力
- 意見を英語で組み立てる思考力
- 「英語を使う側」に回る感覚
- CEFR B2というレベルに相当し、英語を実用的に使える側に入ってくる水準
こうしたものは、点数や肩書きだけでは測りにくいです。
「割に合うか、合わないか」は、
どこで線を引くかによって変わるのだと思います。

